住み替えの完全ガイド|方法・費用・初めてでも迷わない検討ステップ
「新しい家に住み替えたいけど、なにをどう進めていけばいいかわからない」
「住み替えって手間やお金がかかって難しそう。うちでもできるのかな?」
なんらかの理由で今の家から新しい家へと住み替えたいと感じていても、どこから動いていいのかわからずに、行動に移せていない方も多いかもしれません。
一般的にいう「住み替え」とは、今の持ち家を売却して、新しい家を購入して移り住むことを指します。
不動産の「売却」と「購入」という2つの取引を進めていくことになる住み替えは、以下のような点において通常の買い物とは異なる難しさがあります。
|
そのため、住み替えを進めるなかでの判断によっては、
「売れ残るのを恐れて値引きしすぎてしまい、新居購入の際には貯蓄が底をつきてしまった」
「売却が決まって慌てて新居を決めたが、あとからもっと条件のいい物件が出てきた」
といった取り返しのつかない後悔を招いてしまう恐れがあります。
事前に知識をつけたうえで、「資金繰り」や「売買のタイミング」において計画的に動いていくことが重要です。
そこでこの記事では、住み替えを意識し始めた方に向けて以下の内容を解説します。
この記事でわかること |
|
最後までお読みいただくことで、住み替えの全体像を理解でき、自分が住み替えを検討するべきかどうかを納得感をもって判断できるようになるでしょう。
後悔のない住み替えによって、より快適で便利な毎日を過ごせる生活が迎えられるように、ぜひ本記事をお役立てください。
1.住み替えとは

住み替えとは、今の家から新しい家へと住居を移りかえることを意味します。
実際には、「今の家の売却」や「新たな家の購入」といった、不動産取引を伴う住居の変更を指す言葉として使われるケースが多いです。
大きな意味での住み替えは、以下の4つのパターンがあります。
|
国土交通省の調査結果によると、上記4つのパターンをすべて含めた住み替えにおいては、約20%の世帯が最近5年間に住み替えを行っていることがわかります。
【最近5年間に実施した住み替え・改善の実施状況】

出典:国土交通省「令和5年 住生活総合調査(確報集計)結果」
このように、「賃貸」から「賃貸」への引っ越しといった不動産取引を伴わない住み替えを含めると、住み替えは一定数の人が経験するライフイベントといえるでしょう。
本記事での「住み替え」の定義 |
本記事では、住み替えという言葉がとくに指すことが多い「持ち家から持ち家へ」のパターンについて取り扱います。 「持ち家の売却」と「新居の購入」という不動産取引をセットで行うため、ほかのパターンにくらべて住み替えに必要な費用や労力が大きくなるのが特徴です。 |
2.住み替えの大まかな流れ

実際の住み替えは以下のような流れで進められます。

住み替えにかかる期間は、一般的に3か月〜1年ほどといわれています。
住み替え先の物件が中古か新築かによって、目安となる期間は異なります。
中古物件に住み替える場合 | 3か月~6か月 |
新築物件に住み替える場合 | 6か月~1年 |
この期間に住居の売却や購入を済ませていくには、以下のような複数のポイントを検討しながら進めていかなければなりません。
売却時の査定額や売り出し価格は適正か
新居の購入価格や住宅ローンの借入額は無理のない金額か
新居は希望や予算に合っているか
また、「売却が先」か「購入が先」かといった住み替えの手順によって、売却・購入それぞれの活動にかけられる期間や資金計画の立て方も変わってきます。
住み替えは、数千万円規模のお金が動く不動産取引を伴うため、資金やスケジュールなどにおいて事前にしっかりと計画を立てておきましょう。
具体的な住み替えの方法をまず詳しく知りたい方は、「4.住み替えを進める方法は3つ」から読み進めてください。
3.住み替えを実施・検討する人の代表的な理由3つ

次に、どのような理由で住み替えが実施されることが多いのかをみていきましょう。
国土交通省の「令和5年住生活総合調査」には、「最近5年以内に住み替えを実施した理由やきっかけ」と「今後5年以内の住み替えの目的」の統計データが示されています。
とくに多く挙げられている理由をまとめると、以下の3つに分類できます。
住み替えを実施・検討する人の代表的な3つの理由 |
|
どのような理由で住み替えに至るケースが多いのかを把握しておくことで、自分が住み替えを検討するべきかどうかを判断する参考になるでしょう。
順に詳しく解説します。
3-1.ライフステージの変化に対応するため
住み替えの理由として代表的なのは、「ライフステージの変化に対応するため」というものです。
時間の経過とともに家族の形は変化していくため、「今の家の広さや環境では暮らしにくくなってきた」と感じるケースが出てくるのは自然なことといえるでしょう。
具体的なライフステージの変化と、それに対応する住み替えへのニーズ例を併せて以下の表にまとめました。
ライフステージの変化 | 住み替えへのニーズ例 |
【世帯人数の増減】 結婚・離婚・離別・独立など | ・新たな世帯人数に見合った居住スペース(広さや部屋数の増減) 「世帯人数が減ったからコンパクトな家に住み替えたい」 「結婚を機に2世帯で暮らせる家に引っ越したい」 |
【子どもの変化】 子どもの誕生・成長 | ・子どもが過ごしやすい居住スペースや周辺環境 ・子どもの人数に応じた個室 「子どもの騒音に気を使わないで済む戸建てに住み替えたい」 「子どもが増えたから部屋数が多い家に住み替えたい」 |
【年齢の変化】 高齢化 | ・体力的な負担を減らせる住居のつくりや周辺環境 「2階への昇降が負担だから1フロアの住まいに住み替えたい」 「買い物や通院に便利なエリアに引っ越したい」 |
このように、新しいライフステージにマッチした住まいへの住み替えは、家のサイズや間取り、周辺環境を変える住み替えとなることが多いといえるでしょう。
3-2.生活の質を向上させるため
住み替えの実施・検討に至るケースには、「生活の質を向上させるため」といった理由も多く挙げられます。
性能や設備が整った新しい住居や、利便性が高く暮らしやすい環境へと住み替えることで、家での暮らしの快適性や効率を高められるでしょう。
生活の質を向上させるための住み替えは、具体的には以下のようなものがあります。
現状の問題 | どのように生活の質が向上するかの例 |
【住まいの性能・設備への不満】 築年数・断熱性など | 断熱性能の高い新しい住まいへ住み替えることで、室内の快適性や光熱費負担が改善する |
【立地・アクセスの不便さ】 通勤・通学距離など | 家族のライフスタイルに合った利便性が高い立地に住み替えることで、通勤・通学時間を減らし時間を有効に使える |
【住環境への不満】 騒音・日当たりなど | 周辺環境や間取りなどが自分に合った家に住み替えることで、毎日のストレスを減らせる |
このように、生活の質を高めることを理由にした住み替えは、家の性能や立地、周辺環境が見直されるケースが見受けられます。
3-3.仕事や学校の都合のため
仕事や学校の都合により必要性が生じたために、住み替えを実施したケースも多くみられます。
具体的には以下のような機会に住み替えの必要性が生じるでしょう。
仕事や学校の都合 | 住み替えが生じる機会の具体例 |
【仕事・キャリアの変化】 転勤・転職・就職・退職など | ・今の家からは通えない場所への転勤が決まった ・定年退職を機に、住居費を抑えやすい地方へと移り住みたい |
【子どもの進学・教育環境の変化】 進学・転校など | ・子どもの希望する進路に合わせて世帯ごと引っ越ししたい ・子どもの入学前に、教育環境の良い学区への引っ越しを検討 |
仕事や学校の都合による住み替えの場合、住む場所を変えることが大きな目的となるため、職場・学校からの距離に着目して住み替え先を選ぶケースが多いでしょう。
4.住み替えを進める方法は3つ

実際に住み替えを進めていく際は、「今の家を売る」「新しい家を買う」という2つの取引をそれぞれ行う必要があります。
売却と購入のどちらを先に進めていくかによって、以下3パターンの住み替え方法に分類できます。
3つの住み替え方法 |
|
それぞれの取引が成立するタイミングが異なるため、資金計画や、売却・購入活動に充てられる期間などにも違いが出てきます。
それぞれの方法のメリットやデメリット、どのようなケースに向いているかを説明していきます。
4-1.売り先行
売り先行とは、現在の家を先に売却してから、新しい家を購入する住み替え方法です。

売り先行は、今の家の売却で得たお金を、新居の購入費用に回すことが可能です。
ただし、今の家の売却が済んでから新居の契約に進むため、今の家から新居へと直接引っ越しできず、仮住まいが必要となるケースもあります。
売り先行のメリット・デメリットをみていきましょう。
売り先行のメリット |
|
売り先行のデメリット |
|
売り先行のメリットは、売却活動に時間をかけられるため、希望価格での成約を狙いやすい点です。
実際に手元に入った売却代金をもとに住宅ローンの完済可否や新居の予算を判断でき、無理のない資金計画を立てられます。
一方のデメリットは、仮住まいが必要になるケースが多く、家賃や引っ越し費用がかさむ点です。
仮住まい期間を短くしたいがために、売買契約後から引き渡しまでの1〜2か月のあいだに新居を急いで決めようとして、慎重な判断を欠いてしまう恐れもあります。
住みながらの売却活動は、内見のたびに掃除や立ち合いが必要となり、負担を感じやすいです。
これらをふまえると、売り先行は以下のようなケースに向いているといえるでしょう。
売り先行が向いているケース |
|
スケジュールにある程度余裕があり、堅実な資金計画のもとで住み替えを進めていきたい方は、売り先行による住み替えを検討してみてください。
4-2.買い先行
買い先行とは、先に新居選びから進め、新居の引き渡しが済んでから元の家を売却する住み替え方法です。

買い先行は、今の家の売却代金が手元に入るよりも先に、新居の売買契約を済ませることになります。
売却代金を新居の購入資金に直接回すことができません。
新居の引き渡しが済めば売却を待たずに引っ越しできるため、仮住まいは不要です。
買い先行のメリット・デメリットをみていきましょう。
買い先行のメリット |
|
買い先行のデメリット |
|
買い先行のメリットは、納得のいく新居選びがしやすい点にあります。
新居購入のタイミングを自由に決められるため、「条件に合う物件を待つ」「お買い得な物件が見つかればすぐに購入」といった柔軟な対応が可能です。
新居に移ったあとに売却活動を行えば、内見対応の手間が省け、物件の印象も高まりやすいでしょう。
一方で、今の家が売れる前に新居の決済を済ませるため、住宅ローンや住居維持費が二重になる期間が生じます。手元の資金に余裕がなければ、資金のやり繰りは難しくなるでしょう。
資金負担を抑えるには売却の長期化を防ぐ必要があり、売り急いで価格を妥協してしまう可能性もあります。
買い先行でよく使われる2つのローン |
資金繰りが難しくなる買い先行での新居購入時には、以下のようなローンで資金調達する方法が取られます。 【つなぎ融資】 新居購入時に不足する資金を一時的に立て替えてもらう目的のローン。 今の家が売却できたあとに、売却代金を使って一括返済するのが基本です。 ただし、住宅ローンよりも金利が高く、今の家のローン残債や売却価格によっては、売却代金だけでは返済が困難になるケースもあるため注意が必要です。 【ダブルローン】 今の家の住宅ローンの返済を続けながら、新たに新居の住宅ローンを借り入れること。 毎月のローン返済額が高額になるだけでなく、合計した借入額が大きくなるため、金融機関の審査も非常に厳しくなります。 |
そのため、買い先行は以下のようなケースに向いているでしょう。
買い先行が向いているケース |
|
売却代金が手元に入る前に新居を購入する必要があるため、「資金に余裕がある」「資金調達できる信用力がある」といった場合に検討してみてください。
4-3.同時進行
同時進行は、売却と購入の手続きを並行して進め、引き渡しを同じタイミングで行う住み替え方法です。

売却と購入を同時進行で行い、決済と引き渡しを同日になるように調整することで、仮住まいや二重のローン負担を発生させずに住み替えできます。
同時進行のメリット・デメリットをみていきましょう。
同時進行のメリット |
|
同時進行のデメリット |
|
同時進行は、資金面でのリスクを抑えられるのが大きなメリットです。
売り先行における「仮住まい費用」や、買い先行における「二重の住居費」「購入資金の調達」といった資金面でのリスクを回避できます。
ただし、売却と購入の決済日を合わせるのは容易ではありません。タイミングの合う取引相手を探し、細かなスケジュール調整が必要です。
タイミングを最優先することで、売却と購入それぞれが納得できる取引を行えない恐れもあります。「引き渡し日に合わせるために値下げして売却した」「即入居できる物件を適当に選んでしまった」といったように、妥協した取引となることも多いでしょう。
これらをふまえて、同時進行が向いているのは以下のようなケースが挙げられます。
同時進行が向いているケース |
|
売却・購入ともに納得のいく取引ができたうえでの同時進行は、効率のよい理想的な住み替えといえます。
ただし、現実的にはタイミングを揃えるのが困難なケースが多いです。同時進行で進めつつ、条件によってはより重視する取引を先行する方法に切り替えるのもよいでしょう。
「住み替えローン」を利用するなら同時進行 |
今の家のローン残債と新居のローンをまとめて一本化できる「住み替えローン」を利用するなら、同時進行で進める必要があります。 住み替えローンを利用する条件として、売却と購入の決済を同日に行うことが求められるからです。 住み替えローンとは、新居のローン借入時に、今の家のローン残債分だけ上乗せして借り入れできる仕組みのローンです。 売却代金で今の家のローンを完済できない場合でも、住み替えローンを借り入れできれば、新居への住み替えが実現できます。 ただし、通常の住宅ローンよりも大きな金額を借入できる分、審査は厳しくなります。 |
5.住み替えにかかる費用の目安

住み替え方法にかかわらず、住み替えを行うにはさまざまな費用が発生します。
まず、売却・購入それぞれに生じる手数料や税金などをまとめると一体いくらかかるのか、ざっくりとした目安を把握しておきましょう。
|
たとえば、今の家を3,000万円で売却し、新しい家を4,000万円で購入した場合、諸費用や購入代金を合わせた合計額の目安は以下のとおりです。
取引金額 | 諸費用(+物件代)の合計額の目安 |
今の家の売却価格 3,000万円 | 120万円~180万円 |
新しい家の購入価格 4,000万円 | 4,200万円~4,360万円 |
大きな金額の取引となるため、かかる費用も数百万円になってきます。
この章では売却と購入それぞれにかかる費用を網羅的に解説していきますが、実際には、物件の価格や種類、状況、さらには依頼する不動産会社や金融機関などによって、生じる費用の金額は変わってきます。
正確な費用負担額の算出は、住み替えを進めるなかで、それぞれの担当に相談・確認しながら進めていくことになるでしょう。
検討を始めたばかりの現段階では、どのような費用項目があるのかを大まかにだけ把握し、資金計画の参考にしてください。
費用の詳細はあとでじっくり読みたいという方は、こちらから読み進めてください。
6.後悔しない住み替えには、資金繰りや売買タイミングの計画が重要
5-1.売却にかかる費用
売却にかかる費用は、物件の売却額の4〜6%程度になります。
マイホームの売却にかかる諸費用の目安を以下にまとめました。
項目 | 費用の目安 |
不動産会社への仲介手数料 | (売却額×3.3%)+6.6万円 |
印紙税 | 1万円~6万円 |
抵当権抹消登記費用 | 10,000~30,000円 |
譲渡所得にかかる税金 | 譲渡所得の39.63%もしくは20.315% 譲渡所得=不動産の売却価格-(取得費+譲渡費用) |
住宅ローンの完済手数料 | 無料~55,000円 |
たとえば、今の家が3,000万円で売却できたとすると、売却にかかる費用の合計は120万円~180万円が目安となります。
各項目の説明は複雑な部分も多いため、現段階では詳細まで理解しておかなくても、実際に必要が生じた際に改めて確認していただくのでも問題ないでしょう。
【仲介手数料】
売却時の費用でもっとも大きいのが、売却取引を成立させてくれた不動産会社への報酬となる仲介手数料です。
仲介手数料は法律により上限額が定められており、その金額は売却価格に応じて変わります。
◆仲介手数料の上限額を求める計算式 (売却額×3.3%)+ 6.6万円 |
たとえば、マイホームが3,000万円で売却できた場合、仲介手数料の上限額は「105.6万円」となります。
【印紙税】
売却時の契約書となる不動産売買契約書には、取引金額に応じた印紙を貼り付けなければなりません。
一般的なマイホームの取引価格帯での印紙税額は以下のとおりです。
売却価格 | 税額 |
1,000万円を超え〜5,000万円以下のもの | 10,000円 |
5,000万円を超え〜1億円以下のもの | 30,000円 |
1億円を超え〜5億円以下のもの | 60,000円 |
※令和9年3月31日までの間に作成される契約書への軽減措置適用後の税額
参考:国税庁「No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置」
不動産売買契約書は買主分と売主分の2通を作成し、買主と売主がそれぞれ1通ずつ印紙税を負担するのが一般的です。
【抵当権抹消登記費用】
マイホームを売却するには、住宅ローンを完済し、抵当権の抹消登記をしなければなりません。
抹消登記の手続きは司法書士に依頼するのが一般的です。
登録免許税と司法書士報酬を合わせて、10,000円〜30,000円ほどの費用が必要となります。
【住宅ローンの完済手数料】
住宅ローンを完済するには、金融機関によって定められた手数料が発生します。
マイホームを売却する際に住宅ローンが残っている場合は、残債を一括で返済しなければなりません。
全額を繰上返済するための手数料は、金融機関や手続き方法、金利プランによって異なり、手数料の目安は「無料〜55,000円程度」と幅があります。
一部繰上返済の手数料が無料の銀行でも、完済手数料は費用が発生する場合もあるため、自身の借入先を確認しておきましょう。
【譲渡所得にかかる税金】
マイホームの売却によって利益が生じた場合、譲渡所得税が課税されます。
譲渡所得税とは、所有する不動産の売却によって得た所得に課税される以下3つの税金の総称です。
所得税
住民税
復興特別所得税
まず、譲渡所得は以下のように求められます。
譲渡所得=マイホームの売却価格-(取得費+譲渡費用) |

譲渡所得は、不動産の所有期間に応じて「長期譲渡所得」と「短期譲渡所得」にわけられ、それぞれに異なる譲渡所得税の税率が定められています。
所得の種類 | 短期譲渡所得 | 長期譲渡所得 |
所有期間 (売却した年の1月1日時点) | 5年以下 | 5年超 |
所得税・住民税・復興特別所得税の合計税率 | 39.63% | 20.315% |
たとえば、所有期間10年のマイホームの売却価格が3,000万円、取得費が2,500万円、譲渡費用が100万円だった場合の譲渡所得と税金は以下のように求められます。
譲渡所得:3,000万円-(2,500万円+100万円)=400万円 譲渡所得税:400万円×長期譲渡所得の税率20.315%=約81万円 |
なお、売却価格が安いなどで譲渡所得が発生しない場合には、税金はかかりません。
マイホーム売却時には「3,000万円控除」の特例が適用される |
マイホームの売却時には、多くの場合で譲渡所得から最大3,000万円まで控除できる「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除」が使えるため、実際には譲渡所得税が発生することは少ないと言えます。 3,000万円特別控除は、所有期間の長さにかかわらず適用が可能です。適用要件に該当したうえで特例控除を適用する確定申告を行えば、譲渡所得税を大幅に節税できます。 【3,000万円特別控除の適用要件の一例】
ただし、新居の住宅ローンに対する「住宅ローン控除」とは併用ができません。 |
5-2.購入にかかる費用
つづいて新居の購入にかかる費用をみていきましょう。
不動産の購入時には、物件の購入費用にくわえて、以下のような額の費用が発生します。
新築の場合で購入額の5~7%程度
中古の場合で購入額の6~9%程度
物件の購入にかかる費用の目安をまとめると以下のようになります。
項目 | 費用の目安 |
物件の購入費用 | 2,000万円~6,000万円 |
不動産会社への仲介手数料 | (売却額×3.3%)+6.6万円 ※売主から直接購入する新築物件の場合は不要 |
印紙税 | 1万円~6万円 |
登記費用 |
|
不動産取得税 | 不動産の固定資産税評価額×税率3% ※軽減制度があり大きく減税できるケースが多い |
住宅ローン関連事務手数料/保証料 | 融資金額×2.2% 融資3000万円のとき66万円 |
火災保険・地震保険料 | 数万円~30万円 |
固定資産税や管理費・修繕積立金の精算金 | 不動産の評価額や契約時期、マンションごとによって異なる |
引っ越し費用 | 10万円~40万円 |
たとえば、新居を4,000万円で購入したとすると、諸費用を含めたトータルの購入費用は4,200万円~4,360万円ほどが目安となります。
売却費用と同じく、各項目の説明は細かく複雑な部分も多いです。現段階ではどんな費用項目があるかだけを確認しておき、金額の詳細は実際のケースに合わせて確認していきましょう。
【物件の取得費用】
新居の購入価格は住宅の種類によって大きく異なります。
国土交通省の統計データによると、中古住宅で2,000万円〜3,000万円、新築住宅で4,000万円〜6,000万円ほどで購入しているケースが多くみられます。
物件代金の支払いには住宅ローンを利用することがほとんどです。その場合、住み替え時に実際支払う金額は、頭金の部分のみです。
【仲介手数料】
「5-1.売却にかかる費用【仲介手数料】」と同じように、物件の購入取引を成立させてくれた不動産会社へ支払う費用です。
・仲介手数料:(購入額×3.3%)+6.6万円
ただし、以下のような「売主から直接購入する取引」であれば、仲介手数料は発生しません。
・新築分譲マンション ・売主物件である建売住宅 (ハウスメーカーなどが自社で仕入れた土地に建てた住宅を直接販売している物件) ・注文住宅 (家を建てるハウスメーカー以外からの土地購入の場合、土地の取引のみに仲介手数料が発生) |
【印紙税】
「5-1.売却にかかる費用【印紙税】」と同じように、不動産売買契約書に貼り付ける印紙にかかる費用です。
【登記費用】
不動産を購入した際の登記手続きには以下のような費用が発生します。
買主の所有権を登記するための登録免許税
抵当権の設定登記するための登録免許税(住宅ローンを組んだ場合のみ)
登記の手続きを司法書士に依頼する費用
まず、所有権を登記するための登録免許税は、土地・建物それぞれの固定資産税評価額に、登記や不動産の種類によって定められた税率を掛け合わせて求められます。
不動産の種類 | 登記の種 | 登録免許税の税率 |
土地 | 所有権移転登記 | 1.5%(R11.3.31までの軽減措置) |
中古住宅 | 所有権移転登記 | 0.3%(R9.3.31までの軽減措置) |
新築住宅 | 所有権保存登記 | 0.15%(R9.3.31までの軽減措置) |
住宅ローンを組んだ場合には、抵当権設定登記が必要です。
令和9年3月31日までは軽減措置が適用され、登録免許税は「住宅ローンの債権額×0.1%」で求められます。(※軽減措置の適用を受けるには、「住宅用家屋の床面積が50平方メートル以上であること」などの一定の要件を満たす必要があります。)
これらの登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的です。
土地・建物の所有権登記と抵当権を設定する登記を併せて依頼した場合、司法書士への報酬は10万円〜15万円程度が目安となるでしょう。
【登記費用のシミュレーション】
とした場合、
登記費用の合計目安 31.5万円 |
住宅ローンを組む場合、これらの登記手続きは金融機関指定の司法書士が請け負うことになります。
登記費用は不動産の種類や状態、評価額、住宅ローンの借入額などによって大きく変わってくるため、詳しく知りたい場合は司法書士や不動産会社、金融機関に確認しましょう。
【不動産取得税】
不動産取得税は、土地や建物を取得した際に一度だけ課税される税金です。
不動産取得税:不動産の固定資産税評価額(※1)×税率3%(※2) (※1)令和9年3月31日までに取得した宅地評価土地は、宅地評価土地の価格×2分の1 |
マイホームの取得時には、「住宅」や「住宅用の土地」に対するさまざまな軽減制度が適用されるため、ほとんどの場合で大きな額の減税が受けられます。
東京都主税局の「不動産取得税計算ツール」を利用すれば、軽減制度を適用したうえでの税額がシミュレーションできます。購入したい物件があれば、不動産取得税をチェックしておくと安心でしょう。
【住宅ローンの手数料/保証料】
新居の住宅ローンを組む際には、金融機関に支払う手数料や保証料が発生します。
最近は、保証料が要らないかわりに、「借入金額×2.2%(税込)」の事務手数料が必要となる金融機関が多い傾向です。
項目 | 費用の目安 |
事務手数料 | 借入金額×2.2%(税込) 例:3,000万円の借入の場合66万円 |
保証料 | 不要のケースが多い |
印紙代 | 20,000円 |
保証会社事務取扱手数料 | 0円~55,000円 |
金融機関によって手数料や保証料の金額や支払い方法が異なるため、初期費用だけでなくトータルでの負担を見据えて、複数の商品を比較する必要があります。
【火災保険・地震保険】
住宅ローンを契約する際には火災保険の加入が求められます。地震保険は任意ですが、災害リスクに備えて加入しておくほうが安心でしょう。
物件の種類や保険内容、契約年数などによって保険料が変わってきますが、数万円から30万円ほどが目安です。
【固定資産税や管理費・修繕積立金の精算金】
固定資産税や都市計画税は、1月1日時点での不動産の持ち主にその年分の税金が課税されます。そのため、所有者が変わった日以降は買主負担となるように、課税額を日割りで計算した金額を売主に支払うことになっています。
同様に、マンションの管理費や修繕積立金も、売主が先払いしている分を日割りで精算しなければなりません。
これらの精算金は、物件の評価額や購入時期、マンションの状況により金額が変わってきます。
【新居への引っ越し費用】
引っ越し費用は、一般的には10万円〜30万円程度かかるケースが多いようです。
荷物の量や距離、時期によって金額は変動します。
売り先行で仮住まいが生じた場合、「仮住まいへの引っ越し費用+初期費用」も必要 |
売り先行での住み替え時に、今の家の引き渡し後から新居の引き渡しまでに仮住まいが必要となる場合は、以下のような出費も発生します。 ・仮住まいへの引っ越し費用:10万円~30万円程度 ・仮住まいを用意する初期費用:2LDKの場合で40万円~60万円 (敷金礼金1、2か月分、仲介手数料1か月分、前家賃1か月分などの諸費用を含めて、家賃4~6か月分程度が必要) |
6.後悔しない住み替えには、資金繰りや売買タイミングの計画が重要

ここまで見ていただいたように、住み替えを実施するには多額の出費が伴います。
多くの資金をつぎ込むことになる住み替えを後悔のないものにするためには、資金繰りや、売却・購入の方法やスケジュールなどおいて事前に計画を立てておくことが大切です。
なぜなら、堅実な資金計画や自分に合った方法やスケジュールのもとで住み替えを進めていかなければ、余計な出費や判断ミスなどが起こりやすくなるからです。
住み替え時の具体的な失敗事例をいくつかご紹介します。
失敗事例1:甘すぎる査定価格のもと資金計画を立ててしまった |
|
上記は、相場よりも高めに算出された査定額をもとに資金計画を立てたことによる失敗事例です。
1社のみの査定依頼では、その査定額が適正かどうかを見極められないため、複数の不動産会社に査定を依頼して査定額を比較検討するとよいでしょう。
失敗事例2:住み替えローンの審査が通らず計画が狂ってしまった |
|
住み替えローンは、元の家のローン残債を新居のローンに上乗せして借り入れできるローンであるため、通常の住宅ローンよりも審査が厳しくなります。
住み替えローンを利用したい場合は、今の家の現実的な査定額を把握し、自分の資金や返済能力に見合った借入額で実現できる住み替え計画を立てるようにしましょう。
失敗事例3:売却と購入の期間が長引いて、費用が想定よりもかさんでしまった |
|
売却と購入、両方ともに自分の理想を完璧に満たそうとすると、期間が長引くことによる費用負担が大きくなります。
住み替えに充てられる資金や優先順位をふまえて、売買のタイミングを考えていくとよいでしょう。
ご紹介したような「よくある住み替えの失敗」を避けるには、現実的な資金計画と、自分に合った無理のない住み替えプランをしっかりと検討してから進めていくのが重要といえます。
7.住み替えを検討する5つのステップ

後悔のない住み替えを行うには、次の5つのステップで住み替えを検討していきましょう。
住み替えを検討する5つのステップ |
|
住み替えによる想定以上の費用負担を回避するには、まずは「住み替えが自分にとって現実的に可能かどうか」を見極める必要があります。
くわえて、住み替え目的や資金繰りのシミュレーションを明確にしたうえで、かかるコストが住み替える理由に見合っているかで住み替えを判断することが大切です。
自分は住み替えするべきかどうかを検討する5つの実践ステップを、順に詳しく説明します。
7-1.住み替えの目的や優先順位を整理する
住み替えの検討をはじめるには、まずは住み替えの目的や優先順位を明確にしておきましょう。
「なにを実現するための住み替えなのか」が明確になっていると、それに対する「住み替えコスト」が見合っているかどうかを判断しやすくなります。新居探しにおいても、納得のいく新居が選びやすくなるでしょう。
たとえば、「子どもが成長して家が狭く感じる」ことから住み替えを意識し出したのであれば、
家族全員がゆったりくつろげる広いリビングがある家
プライベートが確保できる部屋数が多い間取り
といったように新居の広さや間取りを優先する住み替えが適切といえます。
また、転職や転勤、進学など期日がある理由での住み替えでは、「〇か月後までに新居に移る」というタイミングが優先事項となるでしょう。
住み替えるタイミングも検討材料になる |
実際に住み替えを実施するかどうかは、世帯それぞれの目的や資金計画をふまえて判断するのが大前提です。 それにくわえて、今が「住み替えに適したタイミング」であれば、住み替えに踏み切る一つの後押しとなるでしょう。 住み替えは大きな金額が動く取引です。そのため、税金の優遇期間や金利のわずかな違い、市場の状況などによって、最終的な負担額に大きな差が出る可能性があります。 たとえば以下のようなタイミングは、税制面での優遇を十分に受けられたり、希望どおりの売り買いを狙いやすかったりするでしょう。
このように、住み替えのタイミングによっては住み替えをお得に進めやすくなります。 「時期は急いでいないがいつかは住み替えしたい」といった場合には、ベストなタイミングを狙って活動し始めるのも一つの手でしょう。 |
7-2.今の家の査定価格とローン残債を確認する
住み替えの際は、今の家を売却して手に入ったお金を、ローンの返済や新居の購入費用に充てていくケースが多いです。そのため、「売却価格の概算」や今の家の「ローン残債」を知っておかなければ、資金計画の立てようがありません。
今の家がだいたいどれくらいの金額で売れるかを調べるには、まずはインターネット上ですぐに物件の概算価格が算出される「AI査定」から試してみましょう。
AI査定とは |
過去の不動産取引データをもとに、AIが物件価格の目安を算出してくれるサービス。 【AI査定の特徴】
|
より精度の高い「机上査定」や「訪問査定」を依頼するには、個人情報を伝える必要があり、営業アプローチを受けることになります。くわえて査定額の結果が出るまでに、机上査定で即日〜数日、訪問査定で数日~2週間ほどの時間が必要です。
査定額の概算だけを知りたい現段階においては、価格の精度よりも手軽さを優先した査定方法のほうが活用しやすいでしょう。
家の査定について詳しく知りたい方は、「家の査定はどこに頼む?6つの正解ルート&厳選12サイトを紹介」を参考にしてください。
次に、住宅ローンの残債を以下のような方法で確認します。
住宅ローンの残債を確認できるもの |
|
査定額の目安と住宅ローンの残債が揃ったら、「5-1.売却にかかる費用」も考慮したうえで「今の家の売却代金で住宅ローンを完済できそうか」を確認しておきましょう。
【自己資金を追加しても完済できなさそうな場合は】
|
7-3.新居の購入費用に充てられる予算を出す
つづいて、新居の購入費用にどれくらいの資金を充てられるかを出していきましょう。
新居の購入に充てられる予算は以下のように考えていきます。

まず、自己資金となるのは、「概算査定額からローンを残債を差し引いた残りのお金」と「新居の購入に充てられる手元の現金」です。
住宅ローンを利用する場合は、自分が無理なく返済できる借入額を想定しておくことが大切です。
金融機関の「住宅ローンのシミュレーション」を使い、希望する毎月の返済額や返済期間、年収などをもとに借入可能額の目安を算出しておきましょう。
こうして算出した自己資金と住宅ローンの借入額を合わせた「新居の購入予算」をもとに、物件情報をチェックしていきます。
「自分が希望する条件の物件相場」に「5-2.購入にかかる費用」も見込んだうえで、「新居の購入予算」で希望の物件が購入できそうかどうかを判断していきましょう。
【購入予算で購入できなさそうな場合】 どのような物件なら自分の予算で購入できそうかを確認したうえで、次ステップへ |
7-4.住み替え方法を検討する
ここまでで、住み替えの目的や、資金繰りのシミュレーションが整理できたと思います。
それらをふまえたうえで、「自分にはどの住み替え方法が合っていそうか」を考えておきましょう。
「4.住み替えを進める方法は3つ」で説明したように、住み替え方法は3つのパターンがあります。それぞれがどのようなケースに向いているのかを簡単にまとめると次のようになります。
住み替え方法 | 向いているケース |
売り先行 | 資金面に不安がある 売却価格に妥協したくない |
買い先行 | 資金に余裕がある こだわりをもって新居を選びたい 注文住宅や建築中の物件への住み替え |
同時進行 | 短期間で住み替えを済ませる必要がある 住み替えローンを組みたい |
ただし、住み替えは買い手や物件との出会いに左右されるものです。とくに、同時進行を想定して進めていく場合、実際には売り買いのタイミングを合わせられないケースもでてきます。
現段階では住み替えの方針は決めておきつつも、実際に不動産会社に相談したり、売却活動や新居探しを行ったりするなかで、柔軟に方法を検討していくほうがスムーズに進みやすいでしょう。
7-5.不動産会社に相談する
ステップ1~4までの情報が整理できたら、実際に不動産会社への相談に踏み出してみましょう。
「6.後悔しない住み替えには、資金繰りや売買タイミングの計画が重要」で紹介した事例のように、予備知識がないままに相談してしまうのは失敗につながる恐れがあります。
住み替えの目的や査定額の目安、新居の予算などを把握していなければ、提示された査定額や物件価格が自分にとって適切かどうかが判断できません。
信頼できる不動産会社を探すには、比較検討ができるように複数の会社に査定依頼をするところから始めるのがおすすめです。
査定額の高さだけではなく、以下のような点に着目しながら不動産会社への相談を進めていきましょう。
査定額の根拠を明確に説明してくれるか
売却や購入両方に実績が豊富か
売却と購入を別の業者に依頼する場合にも柔軟な対応をしてくれるか
実際に不動産の専門家に相談することで、「自分の希望する住み替えが実現できそうか」「どのような住み替えなら実現可能か」が見えやすくなります。専門家の意見を取り入れて、疑問や不安を解消したうえで住み替えを進めていきましょう。
8.住み替えは売却だけじゃない!賃貸に出して家賃収入を得る方法も

ここまで「今の家を売却して新しい家を購入する」という一般的な住み替え方法を解説してきましたが、実は、「持ち家を売却せずに住み替えする」という選択肢も存在します。
それは、今の家を売却せずに、所有したまま賃貸に出す方法です。
今の家から新しい家へと住み替えたあと、空き家となる今の家を売却せずに賃貸物件として他人に貸し出すことで、家賃収入を得られます。
住み替え時にマイホームを売却せずに賃貸に出すメリット |
|
住み替え時にマイホームを売却せずに賃貸に出すデメリット |
|
まず、住み替えが一時的なものであり再び元の家に戻りたい場合には、賃貸に出すメリットは大きいでしょう。継続的な家賃収入を、ローンの返済や老後の生活費に充てることも可能です。
また、家賃収入から固定資産税や減価償却費、管理会社への委託費用などを経費として差し引けるため、不動産所得が赤字になった場合には給与所得と相殺が可能です。所得税や住民税の節税へとつながるケースもあるでしょう。
一方で、売却代金が得られないために、住み替え時の資金繰りが難しくなる点はデメリットです。
また、住宅ローンが残っている場合には、基本的には投資・事業用物件専用のローンへの借り換えが必要になり、借り換えの諸費用や金利の面で負担が大きくなります。ただし、一時的な賃貸であれば、今の住宅ローンを返済しながらの賃貸が認められるケースもあります。
マイホームを一時的に賃貸する際の住宅ローンについては、「【転勤で家を貸す】住宅ローン中でも条件付でOK!後悔しないための全手順」を参考にしてください。
「売却ではなく賃貸」を検討すべきケース |
|
賃貸活用も含めて住み替えを検討していくことで、より自分に合った住み替え方法を見つけやすくなるでしょう。
住み替え後の自宅の賃貸を検討するなら、一括査定サイトの「いざ貸す」がおすすめ |
ここまでお読みいただき、「賃貸に出すのもよさそう」「自分の家も賃貸活用できるのかな?」と興味が出てきた方もいるかもしれません。 「賃貸」の選択肢が気になりだした方におすすめなのが、賃貸活用をサポートしてくれるパートナーを無料で比較・選定できる「いざ貸す」です。 ![]() 持ち家を賃貸に出す場合には、入居者募集や家賃回収、トラブル対応といった賃貸管理業務を任せられる専門の不動産管理会社を利用するのが一般的です。 しかし、管理会社ごとにサービス内容や価格などに違いがあるため、どの管理会社に任せるかによって入居率や収益に差が出ることもあります。 そのため、失敗リスクの少ない賃貸経営をするには、賃貸活用を検討する段階で複数の管理会社を比較・検討することが非常に重要になってきます。 「いざ貸す」には、賃貸活用を検討し始めた方の「管理会社選び」をサポートする4つの魅力があります。 ◆「いざ貸す」の4つの魅力
「いざ貸す」では、大手不動産会社から地域に特化した不動産会社まで、厳しい審査基準をクリアした優良な管理会社のみを中立的な立場から紹介しています。 信頼できる不動産管理会社の査定結果を、同条件で比較しながら検討できるため、はじめての賃貸活用でも「失敗のない管理会社選び」を目指しやすいでしょう。 もちろん、賃貸か売却かを迷っている段階でもご利用いただけます。 賃貸も含めた幅広い選択肢から理想の住み替えを実現していきたい方は、ぜひ「いざ貸す」を活用してください。 |
9.住み替えにまつわるQ&A

最後に、住み替えにまつわるQ&Aをまとめました。
自分の希望や資金状況に見合った住み替えが実現できるように、気になる疑問や不安を解消したうえで検討を進めていきましょう。
9-1.住み替えでは、売り先行と買い先行どちらを選ぶことが多いですか?
資金に余裕がある場合以外は、一般的には売り先行を選ぶことが多いといわれています。
売却金額が確定してから購入する物件を決められるため、資金繰りにおいてリスクが少ない点が理由です。ただし、新居探しが難航すると仮住まいの期間が長期化してしまいます。
コスト面でもっとも効率的なのは同時進行ですが、売り買いのタイミングを合わせるのが困難です。タイミングを重視することで売却・購入それぞれを妥協してしまう恐れがあります。
リスクの少ない売り先行で住み替えを進めながら、売却と購入それぞれの取引ができるだけ近いタイミングで成立できるのが理想的といえるでしょう。
9-2.住宅ローンが残っていても住み替えできますか?
現段階で住宅ローンが残っていても、売却したお金でローン残債を完済できるなら住み替え可能です。
不動産を売却する際には、住宅ローンの担保となる抵当権を抹消する必要があり、そのためには住宅ローンを完済していなければなりません。
売却代金でローンを完済できない場合は以下の手段を検討します。
|
住み替えローンは、新しい家の住宅ローンに、今の家の残債分を上乗せして借り入れできる便利な商品ですが、検討する際には以下の点に注意が必要です。
借入額が大きくなるため審査が厳しくなる
通常の住宅ローンよりも金利が高くなるケースもある
売却の決済と購入の決済を当日に行う必要がある
住み替えローンを使った住み替えは、通常の住み替えよりも審査やタイミング調整が難しくなるため、信頼できる不動産会社と相談しながら進めていく必要があるでしょう。
9-3.住み替えで今の家が売れない場合はどうなりますか?
住み替えを進めているものの今の家がなかなか売却できないときは、住み替えのスケジュールが遅れることにより以下のような問題が起こるでしょう。
希望するタイミングで住み替えできなくなる
住居の維持費負担が続く
売却価格が下がる可能性が高まる
家の売却にかかる期間は3〜6か月が目安といわれています。売却期間が長引きすぎると「売れ残っている人気のない物件」という印象を持たれやすくなり、余計に購入希望者がつきにくくなってしまいます。
最終的には値下げをせざるを得なくなり、「住宅ローンを完済できない」といった事態に至るかもしれません。
9-4.売却を長引かせないためにはどうしたらいいですか?
売却を必要以上に長引かせないためには、売却の仲介を依頼する不動産会社選びが重要です。
不動産会社によって、販売力や販売戦略、得意なエリア・物件タイプなどは異なります。一度媒介契約を結ぶと、一定期間はその不動産会社と売却活動を進めることになるため、依頼先は慎重に選ぶ必要があります。
「家が売れない」事態を回避するには、以下のような点に着目して不動産会社を選びましょう。
|
また、売却できないときのリスクに備えて以下のような仕組みを利用する方法もあります
不動産会社による買取 |
不動産を売却するには、不動産会社に買い手を探してもらう「仲介」のほか、不動産会社に直接物件を買い取ってもらう「買取」という方法があります。 【買取の特徴】
価格は安くなりますが、すぐに現金化できるため、住み替えの期日が決まっている場合に向いています。 はじめは仲介として売り出し、一定期間売れなかったときには事前に決めておいた金額で不動産会社が買い取る「買取保証」を提供している不動産会社もあります。 売れ残るリスクに不安を感じる場合には、不動産会社を選ぶ段階であらかじめ検討しておきましょう。 |
買い替え特約 |
買い替え特約とは「指定した期日までに元の家が売却できない場合には、新居の購入契約を違約金なしで白紙に戻せる」という特約のことです。 新居の購入契約を結ぶ際に、買主が売主に「買い替え特約を付けてもよいか」を打診し、双方の合意のもとで不可されます。 買い替え特約を付けることで、「先に新居を購入したけど、元の家が売却できずに二重ローンになってしまう」といった買い先行時のリスクを避けられます。 ただし、売主側にとっては契約が解除されるリスクがあるため、売主側の承諾が得られないケースも多いです。承諾を得られたとしても、価格交渉は難しくなるでしょう。 |
売却に強い不動産会社を選んだり、売却できないリスクに備える仕組みを検討したりすることで、売却の長期化を防ぎやすくなるでしょう。
9-5.住み替えに仮住まいは必要ですか?
買い先行・同時進行の場合は不要ですが、売り先行の場合は基本的には仮住まいが必要になります。
今の家の売却先が決まると、一般的には1〜2か月で引き渡しとなります。
仮住まいを挟まずに今の家から直接新居に引っ越すには、売却契約から引き渡しまでのあいだに、新居選び・契約をすませ、旧居の引き渡し日と新居の引き渡し日を同日にしなければなりません。
ただし、売却契約の際に「引き渡し猶予特約」を付けてもらえれば、売り先行でも仮住まいを使わずに済む可能性もあります。
引き渡し猶予特約 |
「引き渡し猶予特約」とは、家を売却し、代金の決済や買主への所有権移転を実施したあとに、家の明け渡しだけを待ってもらう特約のことです。 売却活動開始時から売主が「引き渡し猶予特約」を設定したうえで売り出し、売買契約の際に買主に同意をもらったうえで3日~10日程度の猶予期間をもらいます。 売却代金の決済が済んだあとの猶予期間のあいだで、新居の決済や引き渡しを行えるため、売買のタイミングが調整しやすくなります。 |
ただし、買主にとってはリスクのある特約です。
特約が付いていることで購入希望者から敬遠されたり、値下げを要求されやすくなったりといったデメリットがあるため、注意が必要です。
9-6.売却と購入は同じ不動産会社に依頼するほうがいいですか?
売却と購入を同じ不動産会社に任せたほうが、住み替えのスケジュールが調整しやすく、資金計画も立てやすくなります。
一つの会社が、取引の進捗や資金の流れなどを把握・管理してくれるため、住み替えにかかわる手続きや相談をスムーズに進められます。
とくに以下のケースでは、売却も購入も同じ不動産会社に依頼するのがおすすめです。
売却・購入を「同時進行」する
住み替えローンを利用する
買取保証を付ける
住み替えを同時進行で行いたい場合には、スケジュール調整がしやすいように同じ不動産会社に依頼するほうがスムーズです。
「住み替えローン」を利用する場合にも、売却と購入の同日決済が利用条件となるため、同一の不動産会社を利用すべきといえます。
また、買取保証を付けた売却を依頼する場合は、購入先と同じ不動産会社であったほうが、期限や買取価格の相談や調整がスムーズに進めやすくなるでしょう。
買取保証 |
一定期間を仲介として売り出したあと、売却できなかった場合にはあらかじめ決めておいた価格(相場の7割~8割)で不動産会社が物件を買い取る保証 |
ただし、
売却と購入のエリアが離れている
時間的・資金的に余裕があり、こだわりをもって取引を進めたい
といった場合には、それぞれを違う不動産会社にしたほうが希望の住み替えが実現しやすいでしょう。
10.まとめ
この記事では、住み替えの基本的な知識から検討を進める具体的なステップまでをまとめてきました。
【住み替えを進める3つの方法】
堅実な資金計画を重視したい場合は「売り先行」
資金に余裕があり新居選びにこだわりたい場合は「買い先行」
費用を最小限に抑えた住み替えを重視する場合は「同時進行」
【住み替えにかかる費用】
売却にかかる費用:物件の売却額の4~6%
購入にかかる費用:物件の購入資金+(新築:購入額の5~7%、中古:購入額の6~9%)
【住み替えを検討する5つのステップ】
住み替えの目的や優先順位を整理する
今の家の査定価格とローン残債を確認する
新居の購入費用に充てられる予算を出す
住み替え方法を検討する
不動産会社に相談する
住み替えでは、不動産の「売却」と「購入」という大きな金額が動く取引を2回行うことになります。
進めるなかでの判断が、出入りするお金に大きな影響を与えたり、長く暮らす新居への満足度にかかわってきたりするため、一つひとつの選択が重要になってきます。
賃貸活用といった選択肢も含めながら、自分に合った住み替えの方法を検討し、事前にしっかりと計画を立てていきましょう。
Author
河上 隼人 HAYATO KAWAKAMI
株式会社エイムプレイス 代表取締役
1980年11月8日生まれ 広島県出身
インターネットメディア事業「いざ貸す」を運営し、不動産オーナーと不動産会社をつなぐ架け橋として活動。効率的で自由度の高い経営スタイルを追求しながら、自らも日々学び続けている。
